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2016.01.17 Sunday

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母と子の絆

2010.04.19 Monday

去年の暮れ、5羽のチャボが縄文庵にやってきたことは日記にも書いた。その後チャボ一族は温室で暮らしていたのだが、このたび一羽のヒナが孵った。
警戒心の強い母鳥がかたときもヒナを離れない。カメラを向けたりすると、羽の下に隠してしまう。ストレスを与えそうなので、カメラを向けるのはやめにした。

方針を変えて一日に何度か温室に通い、母と子のそばで気にもかけてない素振りでほかの作業をして帰ってくる。そんなことを繰り返しているうちに、ぼくに慣れたのか「悪いおじさんではない」と気づいてくれたのか、ヒナは母鳥の羽の外に出て遊びはじめた。母親にぴったり寄り添ってはいるけど。

そうやってようやく撮れたのが、この写真。
チャンパ王国からきたチャボの、ヒヨコ。可愛いよね :-)

        









ヒョットコは長生きだった?

2010.03.04 Thursday

囲炉裏端で火吹き竹を吹いている年長の先輩の顔が、ヒョットコの顔に見えたことがあった。もしかしたらヒョットコとは「火吹き男」とか「火男」のことなのではと思って調べたら、案の定、火をコントロールする「火男」のことだった。
口をとんがらかして目をむいたヒョットコは滑稽なキャラクターとして残されているが、昔、火が貴重で神聖なものだった時代には、囲炉裏端で竃で焚き火で、きわめて重要な役割を担っていたに違いない。

ぼくも強く優しく火吹き竹を吹いて、よくヒョットコになっている。
「火を扱うときは、女性を扱うように優しくしなさい」
と教えてくれた先輩もいたっけ。

      

達者で長生きする秘訣のひとつとして「気功の呼吸法を」と言う人が多い。
気功に詳しくはないが「吐く息に気持ちをこめて呼吸すること」のようだ。
それってまったく火吹き竹を吹く要領と同じだ。
縄文庵に集う平均80歳ほどの先輩たちがみんなとても元気な理由は、いつも囲炉裏端で交代で火吹き竹を吹いていることがあるのかも知れない。
縄文庵でもう少し観察を続けたら『ヒョットコはなぜ長生きなのか』という論文をモノにすることができるかも知れない :-)






南風椎のニュー・グリーティングブックスはこちらで。








新年会

2010.01.06 Wednesday

縄文庵の新年会。約20人の先輩たちが囲炉裏端に集まった。
ぼくは途中から参加し、途中で仕事に戻った。
夕刻様子を見に行ったら、今日持ち寄られていた酒のほとんどが空になっていた。
平均年齢が80歳近いというのに恐るべき、そして愛すべき飲んべえたちだ。
持ち寄られた名酒、珍酒、奇酒の数々。



たくさんの年賀状、年賀メールをいただきました。ありがとうございます。
ぼくは例年通り、今年も月の暦で「旧正月」にご挨拶をさせていただきます。





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縄文庵式ゆべし

2009.12.31 Thursday

ゆべし(柚餅子)という食べ物は全国各地にいろいろあって、お菓子から珍味まで、材料も作り方もバラバラ。どうしてみんな同じ「ゆべし」と呼ばれているのかが不思議だ。
縄文庵で毎年作っている「ゆべし」は、もちろん珍味に属している。

まず柚子のヘタに近い上部を切って、中の実をくりぬく。
実を絞って汁を出し、その汁を味噌とクルミに混ぜ合わせる。
混ぜたものをくりぬいた柚子の中に詰め戻し、切った上部でふたをする。
和紙で包み、ひもで縛って囲炉裏の上に吊るす。
こうしてひと冬、囲炉裏の煙に燻すわけだ。

製作過程で一番やっかいなのは、クルミの木の下の草むらからクルミを拾い集めてくることなんだけど、今年は長老がそれをやってくれていたので、ラクだった。

4,5年前から作っているので手順もよく、25個のてるてる坊主が囲炉裏に下がった。



春になって、十分煙に燻されて、この白い和紙が真っ黒になったころ「ゆべし」を紙から取り出す。固くなった「ゆべし」をナイフでスライスし、酒のつまみにして飲む。
一朝一夕にはできない、最高の珍味だ。
煙草とか焚き火とか「煙の文化」に風当たりの強いご時世だけど、煙がもたらしてくれるかけがえのない幸福を忘れてはいけない。










チャンパ王国からきたチャボ

2009.12.16 Wednesday

いろいろな紆余曲折があって、縄文庵に5羽のチャボがやってきた。
「クリスマスに絞めて食べよう」などという過激な提案もあったが「そんなのやめようよ」という平和主義者たちの声が通って、温室で飼うことになった。
命拾いしたチャボたちの写真。

チャボは江戸時代に朱印船でチャンパ王国(現在のベトナムあたり)から渡来した鳥だ。
チャンパがなまって、チャボという名になったらしい。



チャンパ王国から渡来したのはチャボだけじゃない。
長崎チャンポンのチャンポンもそうだ。日本のチャンポンの食材にはウズラのゆで卵が不可欠だが、ご推察通り、チャンパ王国ではチャボの卵が使われていた。

チャンパ王国は数多くの戦いを経て、やがて地上から消えていく。
現地にいた日本人たちはチャンパ王国の壮絶な戦争を日本に報告した。その物語「チャンパの修羅場」が「チャンバラ」という言葉の語源になったことは言うまでもない。

:-) :-) :-)

ごめんなさい、冗談です。
えーと、チャボの写真の上の方、縄文庵にチャボがきたという話。チャボはチャンパ王国からきたという話はほんとうです。
写真の下の、チャンポンの話とチャンバラの話はまったく思いつきのホラ話です。

お許しください :-)






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竹が酔う

2009.12.07 Monday

「『竹を切る時は竹を酔わせてから切れ』と昔『耳袋』で読んだ。竹を割るたびに思い出すけどいまだに意味がわからない。今日は薪割りの日。」

とTwitterでつぶやいたら、すぐに櫻井砂冬美さんが「竹酔日(ちくすいじつ)」というのがあるという情報をくれた。
中国に伝わる話で、旧暦の5月13日は竹が酔っているので竹を植え替えるのにいい日なのだそうだ。長年の謎の一部が氷解してきた。竹は酔う植物なんだね。



寒い季節になってきたので、縄文庵の囲炉裏にくべる薪づくりが始まった。




稲子/イナゴ/蝗

2009.11.02 Monday

縄文庵の囲炉裏端で長老たちと酒を飲んでいたら「イナゴの佃煮」が出てきた。客人の誰かのおみやげらしい。
イナゴの佃煮。小学生の頃卓袱台で恐る恐る齧った記憶があるが、それ以来の出会いだ。
ぼくはもう小学生ではないし、勇気のある大人なので、一匹を口に放りこんだ。
噛んでみると、カシャカシャした桜エビのような食感だった。



ひと月ほど前「森の猿人」という日記で「ぼくは虫は食べない」と書いたばかりなのに。
(考えてみると桜エビのような「海の虫」はなぜか平気で食べてきたんだね)

イナゴは漢字で「稲子」と書く。
稲を主食としている虫なんだから、味がまずいはずはない。
イナゴは別の漢字で「蝗」とも書く。虫ヘンに「皇」
イナゴは虫の世界の皇族なのだ。

そんな話をしながら酒を飲んだ。
一匹だけしか食べないと長老たちから(勇気のない奴だ)と思われそうな気がしたので、
「皇族を2匹も3匹も食べるのは、畏れ多いので」
と言い訳をして、箸を置いた :-)




地層茶碗

2009.10.23 Friday

隣の縄文庵に行こうとしていたら、持っていた茶碗が手からするりと落ちて石段に当たって割れた、という夢を見て飛び起きてしまった。ああ、夢でよかった。
それくらいたいせつにして、愛用している茶碗だ。

3年前だった。縄文庵の陶芸の先生である小沢俊風さんに相談をした。

「地層の景色が好きなんですよ。何億年もかけて土石が積み重なってできたあの地層のような模様の茶碗が作れませんかね? グランドキャニオンにお茶を満たして飲み干すみたいなことをやってみたいんです」

種類の違う色粘土を重ねたら、焼いたときに割れちゃうでしょうという返事だった。
ところが数週間して俊風さんが「あれ、やってみましょうよ」と言ってきてくれた。
なんでも機(はた)織りの仕事を見ていて「いい方法」が思いついたとかで、その道具も作ってきてくれていた。30色もの色粘土も用意してくれた。

俊風さんが独自に考案した手法なので、具体的なやり方はここには書かないでおこう。
ともかく彼の画期的な方法によって、この地層茶碗は完成した。
窯変で予測もしなかったサイケデリックな色彩と模様が生まれた。偶然できた釉薬の滴り具合も、指先に心地いい。

以来、大のお気に入りの茶碗になった。
毎日の生活で一番使っている道具は、パソコンのキーボードでも剪定バサミでもなく、この高さ13センチの地層茶碗だ。家の中にいるときはいつも手許にある。
たった今も。



Go, Ya!

2009.08.19 Wednesday

         

縄文庵の軒先に、風鈴と一緒にゴーヤーがぶら下がっている。
こんな細い蔓にこんなデカイものができるんだ。
今年はじめて栽培したので種まきが遅れてしまい、遅い収穫になっている。
ぼくは農作業を何も手伝わなかったので遠慮していたのだけど、今週一本もらえることになった。はじめてのゴーヤー料理。チャンプルーだけじゃなくいろいろあるらしいので、研究しなきゃ。採れたてだと苦みが少ないという噂もあるが、ほんとうかな?

梅干し

2009.07.24 Friday

今年の梅雨は梅干し作りをしなかった。
何年か前には写真のように大量に作ったこともあった。あれは大変だったな。
あの年の梅干しは今でも壜詰めにして残っている。

    


7月も終わりに近づいたのに、梅雨が明けたかどうかはっきりしない天候です。
昨日の7月23日はNew Greeting Booksのサイトがオープンする予定で、そう話してあった人たちもいるのですが、ごめんなさい、何かとあってもう少し遅れるようです。

このページの右のサイドバーにあるNew Greeting Booksの写真部分をクリックすると、最初に出る5タイトルの本の表紙が見れます。





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プロフィール
本名・長野眞
フライ・コミュニケーションズ代表

1948年生まれ。1971年上智大学を卒業後、新聞記者、コピーライターの仕事を経験し、シカゴに留学。帰国後「日本国憲法」(小学館)を共同編集したことで本を作る楽しさを知り、北山耕平とともにフライ・コミュニケーションズを設立。斬新でユニークなアイデアと感性で、数多くの作品を企画、編集、執筆する。2009年世界にたった一冊の本をつくる「ニュー・グリーティングブックス」のHPを開設。10年間横浜の小さな森の中で自然とともに暮らし、現在は鎌倉の海辺で閑かな日々を過ごしている。
NEW GREETING BOOKS

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ニュー・グリーティングブックスとして、生まれ変わります。
こんどは、世界に一冊だけの本。
本に新しい生命を吹き込むのは、
あなたです。

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