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ブラックベルベッツの伝説

2013.05.01 Wednesday

箱にスヌーピーの絵が描かれたポッキーを貰ったので、かじりながらTVで野球中継を見た。クッキークランチのこのポッキーはうまいね。
ダルビッシュが好投をしていた。メジャーで初のイラン系日本人選手として注目されている。有(ゆう)という変わった名前だけど有(アリ)と読めば、アラブ圏ではよくある名前なんだね。アリ・ババのアリだ。イラン人と日本人の間にできた子がアメリカで野球をする。こういう国境線を消していくような話が好きだな。

昔青山に事務所があったころ近くのバーJADAで野球チームを作るという話が持ち上がり、ぼくも誘われた。仕事が忙しくてとてもできないと思い「監督兼四番打者で一塁手ならやるよ」と無理難題を言ったらあっさり受け入れられてしまった。しかもチーム名はぼくが好きな酒ブラックベルベットから青山ブラックベルベッツに決まった。
もう逃げられない。慌てて早朝のジョギングを始め、バッティングセンターに通った。

草野球チーム、ピーナツの監督兼投手だったチャーリー・ブラウンは試合前夜に「うちのチームは男7人に女1人、そして犬が1匹だ。やれやれ」と悩んでいた。
ぼくも試合前夜は「うちのチームは明日も20人以上やってくる。そのうちのかなりの数が野球のルールを知らないし、野球どころかスポーツ体験がまったくないアメリカ人選手もいる。やれやれ」と悩んだものだ。

試合前にぼくがやることは相手チームに「うちは守備は9人でやりますが、打順は20番まで回りますので」と頼みに行くことだった。休日の朝からやってきて試合に出れない人は作りたくなかったからだ。
「野球はたくさん点をとった方が勝ちなんじゃなくて、たくさん楽しんだ方が勝ちということにしよう」という方針も決めた。最初のシーズンは(点取りゲームとしては)全敗だったが、楽しむゲームとしては連戦連勝だった。30対0で負けた試合でもグラウンド横でバーテンダーの小澤さんが作ってくれるブラックベルベットで乾杯し、談笑している連中は相手チームに奇異の目で見られていただろうね。

2年目のシーズンのどこかで幸運と偶然が重なって(点取りゲームでも)初勝利をした。1点差のきわどいゲームだった。監督のぼくは胴上げをされた。
ぼくが監督をした2年間で(点取りゲームで)勝利したのは結局それっきりだった。

 velvets.jpg

ブラックベルベッツのメンバー。
写真家の今は亡き西丸さんが写ってないし、強打者の長尾さんもいない。チーム退団後に修道院に入った田川さんの姿も見えないね。
ヤンキースとかレンジャーズを目指すのではなく、スヌーピーが所属したピーナツを目指していた不思議な草野球チーム、ブラックベルベッツの伝説は今も語り継がれている。
語り継がれているといいけど :-)
 keisen.jpg

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2016.01.17 Sunday


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プロフィール
本名・長野眞
フライ・コミュニケーションズ代表

1948年生まれ。1971年上智大学を卒業後、新聞記者、コピーライターの仕事を経験し、シカゴに留学。帰国後「日本国憲法」(小学館)を共同編集したことで本を作る楽しさを知り、北山耕平とともにフライ・コミュニケーションズを設立。斬新でユニークなアイデアと感性で、数多くの作品を企画、編集、執筆する。2009年世界にたった一冊の本をつくる「ニュー・グリーティングブックス」のHPを開設。10年間横浜の小さな森の中で自然とともに暮らし、現在は鎌倉の海辺で閑かな日々を過ごしている。
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